どうも、村上春樹が好きな隣の鈴木(@next_suzuki)です。
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編 の感想。
概要
本の概要など
あらすじ
イデアが現れて、絵のモデルになった少女が消えちゃったよ。
読んだ理由
第1部が面白かった。
テンポよく第2部を読み進められた。
読んだ時間
11時間27分かかった。
(Studyplusで計測した)
感想
好き勝手に感想を書く。
読み終わって感じたこと
第2部のイメージは、
思春期の女の子が胸の成長について悩む話だったな。
何度も胸の成長について描かれていたが、
思春期の女性とは、そんなふうに思い悩むものなんだろうか。
男の僕にはわからない描写だった。
物語が動き出す
第1部は役者がそろった感じで終わった。
第2部はすぐに事件が起こった。
秋川まりえが行方不明になった。
そこから物語は、
急速に村上春樹作品らしい展開になった。
村上春樹作品らしさ
秋川まりえを助けるために主人公がいろいろやる。
- 騎士団長を包丁で刺し殺す
- 地下を歩き続ける
- 石室に閉じ込められる
10年以上前に読んだ「うずまきどりクロニクル」や、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を思い出せるような内容だった。
読んだのが随分昔なので具体的には思い出せないけど、似たような設定な気がした。
こういうのが村上春樹ワールドの醍醐味なんだろうな。
また「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を読みたくなった。
繋がり
主人公が色々とやって、秋川まりえが家に帰ってきた。
物語の終盤は、秋川まりえに何が起こったのか描かれていた。
しかし、主人公の行動とあまり繋がりがあるようには思えなかった。
もうちょっと「騎士団長」以外の接点が欲しかった。
少し物足りなかった。
ぶっちゃけ、少女が上手に4日間逃げ隠れた。
ようにしか思えない出来事だった。
主人公の行動が秋川まりえの救出に関係しているとは思えなかった。
ペンギンの人形とか、もう少しキーになっても良かったよな。
秋川まりえの父親
第1部で宗教に関わっている。と描かれていた。
ぶっちゃけ僕は、第2部で「宗教」が絡んでくる。と思っていた。
1Q84もそうだったし、村上春樹さんはオウムについて語った「アンダーグラウンド」も書いていた。
だから、今回もそうなのかな?と思った。
しかし、何もなかった。
登場人物の中で唯一、活かされたなかった登場人物だった。
唯一、活かされなかったせいか、有効活用されなかったことが逆に目立った。
もうちょっと何か物語に絡めて欲しかったな。
妻の妊娠
妻の妊娠について、
かなり不思議な設定。
僕は村上春樹さんらしい内容だなー。と思った。
しかし、読み終わってから、ふと冷静に考えてみた。
もし、村上春樹さんの本をはじめて読む人だったら、どう考えるだろう?!
はあ?なんだその設定?!ありえないだろう…?!
とか思って、本を投げ出したくなるかもしれない。
僕はだいぶ村上春樹さんの世界に侵されているのだと思う笑
終わり方
村上春樹さんの作品にしては、かなりスッキリした終わり方だった気がする。
主人公、免色、秋川まりえ、雨田具彦などのその後がしっかりと描かれていた。
僕の記憶では、村上春樹さんの作品でそういうのが描かれるのは少なかったようなイメージだ。
(本を読んだのがかなり前なので違ったら申し訳ない)
村上春樹作品が海外で愛される理由
10年前は深く考えてなかったけど、
どうして村上春樹作品が海外でも人気なのか少し理解できた。
それは作中の描写で、
世界的に知名度が高い車や音楽を使っているからだ。
もし主人公が演歌やJ-POPなど聴いていたら、
こんなに世界の人が読むことはなかっただろう。
ジャズ喫茶店の経験を活かした、音楽の知識が、
世界の人々の脳内に名曲を想像させる描写に一役買っているのだろう。
おわりに
第1部の終わりから、今後どうなるんだろう?!という期待が強かったせいか、
第2部を読み終わると、少し物足りなかったって気持ちが強い。
村上春樹ワールドぽいんだけど、いろいろと主人公が冒険したのだから、もうちょっと秋川まりえに何か影響があっても良かったよな。
文学的には色々と意味が隠されているのかもしれないけど、僕にはそれが読み取れなかった。
しかし、久しぶりに読んだ村上春樹さんの作品は懐かしく、とてもワクワクさせられた。
また村上春樹さんの作品を読み返してみようと思う。