「【改訂版】 会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方」読了レビュー|もっと会計クイズを解きたくなった一冊

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📖 はじめに

「【改訂版】 会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方」(著者: 大手町のランダムウォーカーさん) の感想。
ただの感想である。考察ではない!ネタバレ込み!!


📘 この本について(概要)

書籍の概要と、読んだ理由を簡単にまとめておく。

📝 あらすじ

決算書の読み方をクイズ形式で学ぶ一冊。

⏱️ 読了までにかかった時間

  • 6時間22分

❓ なぜこの本を読んだのか?

改めて、決算書を読めるようになりたいと思ったからである。

過去に簿記3級は取得したし、株の勉強もしたことがある。
ただ、その頃の自分にとって「損益計算書」や「貸借対照表」は、どこか他人事だった。

もちろん、株を買う以上、企業の業績を見た方がいいのは分かっている。
でも、自分とは関係のない会社の数字を見ても、いまいち頭に入ってこなかった。
「売上がどう」「利益がどう」「資産がどう」と言われても、正直、実感がわかなかったのである。

しかし、今は個人事業主になった。
確定申告の中で、自分自身の「損益計算書」や「貸借対照表」と向き合うことになった。

そうなると、さすがに他人事ではない。
今までは企業分析のために眺めていた決算書が、急に自分の生活や仕事にも関係するものに見えてきた。

だからこそ、もう一度ちゃんと勉強してみたい。
そう思って、この本を読んでみることにした。


💭 感想まとめ

アラフォーのおじさんが好き勝手に感想を述べる。

🌀読後の感想

まず、クイズ形式が普通に面白かった。

決算書の本というと、どうしても「難しそう」「数字ばかりで眠くなりそう」というイメージがある。

実際、僕も過去に簿記3級を取ったり、株の勉強をしたりしてきたけれど、決算書を読むこと自体が好きだったかと言われると、正直そこまでではない。

ただ、この本はクイズ形式なので、読みながら自然と考えることになる。

「この会社はどっちだ?」
「なぜこの数字になるんだ?」
「このビジネスモデルなら、どこに特徴が出るんだ?」

そんな感じで、ただ説明を読むだけではなく、自分でも予想しながら読み進められるのが良かった。
クイズの正答率は50%くらいだったけど面白かった。

外れるたびに、「なるほど、そういう見方をするのか」と思える。
そして、もっとたくさんのクイズを解いて、もっと決算書を理解できるようになりたいと感じた。

また、日頃テレビや街なかで見かける企業のビジネスモデルを、決算書という視点から知れるのも面白かった。
普段は何気なく見ている会社でも、数字を通して見ると「実はこうやって稼いでいるのか」と分かる。

知っている企業なのに、全然知らない一面を見せられる感じがあった。

✅ 良かった点

良かった点は、クイズ形式で進むところと、著者と参加者のトーク形式で答えが展開されていくところである。

特に、参加者のコメントが読者の気持ちを代弁してくれているのが良かった。
決算書の項目が細かくなってくると、正直それだけで気分が滅入る。

「うわ、項目多いな……」
「これはどこを見ればいいんだ……」
「もうこの時点でちょっと嫌になってきたぞ……」

みたいな気持ちになることがある。
そういう読者側のリアクションを、参加者が先に言ってくれるので、読んでいて置いていかれにくい。

難しい内容を、いきなり上から説明されるのではなく、読者と同じ目線の人が一緒に悩みながら進んでくれる感じがある。
だから、決算書に苦手意識がある人でも読みやすいと思った。

あとは、図解も見やすかった。
色合いも良く、情報が整理されているので、「数字の羅列を読まされている」という感じが少ない。

決算書の本で図が見やすいのは、かなり大事だと思う。

💡 学び・気づき

AIの活用を取り入れている

意外だったのは、AIの活用方法まで書かれていたことである。

世はまさに大AI活用時代。
プログラミング、文章作成、調べもの、画像生成など、いろいろな場面でAIが使われている。

とはいえ、この本はあくまで決算書の読み方を学ぶ本である。
正直、AIとは直接関係ないジャンルの本だと思っていた。
それなのに、最後の方ではAIを使って決算書を読む方法にも触れられていた。
これには少し驚いた。

もちろん、今の時代なら企業分析にAIを使うのは自然な流れなのかもしれない。
実際、僕も株価や企業について調べるときに、AIを使うことがある。

ただ、それでも「決算書の読み方」の本にAI活用が出てくるあたり、AIがかなり身近なものになっているのだと感じた。
会計の本を読んでいるはずなのに、最後にはAIの話まで出てくる。

それだけAIが現代を席巻している証拠なんだろうなと思った。

📖 各章ごとの感想

各章の感想を書いていく。

以下で引用する章タイトルは『【改訂版】 会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方』(大手町のランダムウォーカー 著)から引用。
感想・批評は僕自身のものである。

📘 Chapter1 損益計算書(P/L)ってどんなもの?

まず、「本業」は企業の「定款」を読めば分かる、ということを初めて知った。
いや、そもそも僕は「定款」という言葉すら初めて聞いた。

調べてみると、定款は会社を作るときに必要なものらしい。
そう考えると、個人事業主の自分が知らなかったのは、まあ当たり前っぽい。

知らなくても仕方ない。仕方ないけれど、会社の本業を知るために定款を見る、という発想はなかった。


この章で特に印象に残ったのは、コメダHDとコストコの話である。

僕の中では、フランチャイズといえば、
「フランチャイズ = ロイヤリティで稼ぐ」
という固定観念があった。

もちろん、全部が全部そうだとは思っていなかったけれど、フランチャイズ本部の収益といえば、加盟店からのロイヤリティが中心なのだろうと思っていた。

だから、コメダHDがロイヤリティではなく、卸売で儲けている仕組みを知ったのは驚きだった。

「フランチャイズだから、こう稼いでいるはず」と思い込んでいたけれど、実際には会社ごとに全然違う。
決算書を見るというのは、こういう思い込みを外していく作業でもあるのだと思った。


コストコの話も面白かった。コストコが会員費で儲けていること自体は知っていた。

ただ、会員費があるおかげで、販売されている商品の売上原価が90%になるほど、商品をほぼ原価に近い値段で売れていることまでは理解できていなかった。

僕は単純に、
「コストコ=安くて量が多い」
くらいに思っていた。

でも、その裏には会員費という収益の柱があり、そこで利益を確保できるからこそ、商品を安く提供できる。
つまり、ただ安いのではなく、安く売れる仕組みがある。
ここが分かると、普段見ているお店の見え方が少し変わる。

「なんでこの店はこの価格で売れるんだろう?」
「どこで利益を出しているんだろう?」

そういう視点を持てるようになるのが、この本の面白いところだと思った。

📕 Chapter2 貸借対照表(B/S)ってどんなもの?

この章では、「債務」と「純資産」の違いを改めて知ることができた。

債務は返済が必要なお金。
純資産は返済が不要なお金。

言われてみればそうなのだけれど、こういう基本的な違いをきちんと理解していなかった。
株主資本が、企業が自由に使えるお金であることも知らなかった。

簿記3級は取ったはずなのに、こういうところが抜け落ちている。
いや、取ったはずなのにというより、取ったからといって身についているとは限らない、という話かもしれない。


この章で一番驚いたのは、ソニーの収入源として「音楽事業」が大きいことだった。

もちろん、ソニーが音楽事業をしていること自体は知っている。
ソニーミュージックという名前も知っているし、音楽業界と関係が深いことも分かっている。

去年のアニメ『ダンダダン』で、劇中歌がX JAPANの「紅」に似ていると話題になったことがあった。
そのニュースを見ているときに、「紅」の著作権を管理しているのはソニーミュージックだ、という話を見かけた。
なので、ソニーが音楽の著作権管理に関わっているという知識はあった。

ただ、それでも昭和生まれの僕にとって、ソニーといえば家電・ゲーム機のイメージが強い。
テレビ、ウォークマン、PlayStation。
どうしても、そちらのイメージが先に来る。

だから、ソニーの利益にここまで音楽事業が貢献しているのは、本当に意外だった。
「知っている会社」だと思っていても、実際にどこで稼いでいるのかは全然分かっていない。
これも決算書を読む面白さなのだと思う。


もう一つ印象に残ったのが、日産の話である。
日産は営業不振だとニュースで見かけることが多い。
我が家の車も日産なので「将来的に日産は大丈夫なのだろうか?」と疑問に思う。

だから僕は、あれだけ不振だと騒がれているのに、どうしてすぐに潰れないのだろう、と思っていた。

もちろん、大企業だから簡単には潰れないのだろう、くらいには思っていた。
でも、その理由までは分かっていなかった。

本書では、その背景として金融事業の利益が紹介されていて、かなり納得した。

本書でも紹介されていたが似たような例で、イオンが金融事業で儲けていることは知っていた。
イオンカードやイオン銀行があるので、そこはイメージしやすい。

でも、自動車業界でも同じように金融事業が大きな収益源になっているとは思っていなかった。

車を売るだけではなく、ローンやリースなども含めて稼ぐ。
そう考えると、表面的には「自動車メーカー」に見えていても、実際には金融の要素もかなり大きい。

知らないだけで、こういうビジネスモデルは世の中にたくさんあるのだろうなと思った。

📗 Chapter3 キャッシュ・フロー計算書(P/L)ってどんなもの?

この章は、とにかく図が見やすかった。

株を保有していると、企業から業績の通知が届くことがある。

もちろん、ちゃんと読めば大事なことが書いてあるのだと思う。
思うのだけれど、正直、ぱっと見ではなかなか頭に入ってこない。

できれば、全部この章に出てきたグラフ形式で書いてほしい(笑)
それくらい見やすかった。

キャッシュ・フローの6つのパターンも、目からウロコだった。

営業キャッシュ・フロー、投資キャッシュ・フロー、財務キャッシュ・フロー。

それぞれがプラスなのかマイナスなのかによって、企業の状態をパターンとして見られる。

こういうフレームワークというか、雛形みたいな仕組みを知っていると、情報を分解しやすい。

ただ数字を眺めるのではなく、

「これはどのパターンに近いのか?」
「この会社は今どういう状態なのか?」

と考えられるようになる。

僕はこういう整理された型があると、とても助かる。

今度から企業の業績資料をAIに読み込ませて、このグラフ形式に変換したうえで、6つのパターンのどれに近いのかまで導き出してもらおうかな。

それくらい、この表と考え方は気に入った。

📙 Chapter4 B/S+P/Lの複合問題に挑め

この章では、B/SとP/Lが利益と純資産の部分でつながっていることに気づけた。

正直、ここは自分があまり理解できていなかった部分である。

P/LはP/L。
B/SはB/S。

どこか別々の表として見ていた。

もちろん、簿記の勉強をしたときに、つながりとしては習っていたのかもしれない。
ただ、少なくとも自分の中では、しっかり理解できていなかった。

利益が出ると純資産に影響する。

言葉にすると当たり前のように見えるけれど、実際に表同士のつながりとして見ると、「ああ、そういうことか」と少し腹落ちした。

財務3表は、それぞれ独立した資料ではなく、つながっているものなのだと改めて感じた。

📘 Extra AIで決算書を読んでみよう

最後のExtraでは、AIを使ってどのように企業分析をするかについて書かれていた。
これはかなり参考になった。

僕も株価や企業について調べるときに、AIを使うことがある。
ただ、正直なところ、使い方はかなり手探りである。

気になる企業名を入れてみる。
業績について聞いてみる。
株価が上がった理由や下がった理由を聞いてみる。

なんとなく便利には使っているけれど、

「この聞き方で合っているのだろうか?」
「もっと良い質問の仕方があるのではないか?」
「AIに何を渡せば、より正確に分析してくれるのだろうか?」

という迷いはずっとあった。

本書には、参考になるプロンプトも含めて載っていたので、その点がとてもありがたかった。

AIを使えば何でも分かる、という話ではない。

ただ、決算書を読むときの補助としてAIを使うなら、どういう聞き方をすればよいのか。
その入口を示してくれているのが良かった。

会計の本なのに、最後にAIの使い方まで学べるとは思っていなかった。


📝 まとめ

クイズの正答率は、だいたい半分くらいだった。
決して高いとは言えない。

でも、だからこそ面白かった。

間違えた問題ほど、「そう見るのか」「そこに注目するのか」と気づきがあった。

もっとクイズを解いてみたい。
著者のXやnoteなどにも会計クイズが投稿されているようなので、たまには読んでみたいと思う。

また、確定申告シーズンの前には、もう一度この本を読み返したい。

「損益計算書」とは何なのか。
「貸借対照表」とは何なのか。

そのあたりを少しでも理解した状態で、自分の確定申告に向き合いたい。

昔は他人事だった決算書が、今は少しだけ自分事になっている。
そういう意味でも、このタイミングで読んで良かった一冊だった。


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