「もののけ姫」映画レビュー|“アシタカせっ記”でも成立するのか確かめてきた

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📝 はじめに

どうも、もののけ姫が公開当時は、まだ小学生だった隣の鈴木(@next_suzuki)です。
映画「もののけ姫」4Kデジタルリマスター の感想を書き残す。

ただの感想である。考察ではない!ネタバレ込み!!

🎞️ 作品概要

  • 作品名:もののけ姫
  • 監督:宮崎駿
  • 公開:1997年
  • ジャンル:ファンタジー/自然と人間の対立

💡 観に行った理由

「もののけ姫」を映画館の大スクリーンで観てみたかったから。

なにかで「もののけ姫」がIMAXで期間限定上映されることを知った。

小学生のときに上映していて、大ヒットしていたけど、映画館で観ることはなかった。
金曜ロードショーなどでは何回も観たけど、この映像を映画館で観たら、どのような気持ちになるのだろう?と思ってみてきた。

あと、たまに岡田斗司夫さんの動画をyoutubeで観る。解説動画を観てから、映画を観たら、本当にそういう風に観えるのかな?と、岡田斗司夫さんの動画の答え合わせもかねて行ってきた。


💭 全体の感想(率直な気持ち)

絵はあまり綺麗(当時の技術で考えたら、とても綺麗なんだろうけど)とは感じなかったけど、細部まで観れて大満足。

映画館の場内を満たす、久石譲さんのBGM「アシタカせっ記」が、ただただ壮大だった。


🐺⚔️ ストーリー・テーマで印象に残った点

映画レビューはここが深掘りポイント。

アシタカせっ記

宮崎駿監督は「アシタカせっ記」にしたかったけど、鈴木プロデューサーによって「もののけ姫」になった。という話があるらしく、たしかに「アシタカせっ記」だ。と考えながらみてみると、たしかに「アシタカせっ記」のほうが相応しい気がした。

てか、ずっとアシタカ視点なんだから、アシタカが主人公だよな…。サンはヒロインだもんな…。でも、ヒロインがタイトルでもありか?!「崖の上のポニョ」もヒロインだもんな…。

サンとアシタカの初対面

アシタカが初めてサンと会った描写を観て、あぁ当時はテレビでよくこのシーンが放送されたかも?!てか、ポスターもこの絵とかだった?!と思い出した。

エボシ御前に傷つけられたモロの傷口を、サンが止血する。
そして、吸った血をペッと吐き出す描写。
拭った血で口元が真っ赤に染まった少女サンが、主人公のアシタカを凝視する描写。

綺麗なジブリ顔のヒロインが行う動作にしてはグロテクスクで強烈すぎる。

もののけ姫が上映されてから28年経ったが、今も昔もこのヒロインの行動のようなインパクトを超える描写は無いのではないだろうか?!
このもののけ姫が異質であり、ジブリの作品の中でも人気が上位な理由の一つなのかな。と思われた。

シシ神の首が撃たれる

ここもエボシ御前によってシシ神の首を撃ち抜かれるシーン。

グロイ。シシ神の顔も怖い。

小学生時代に金曜ロードショーで観た時も、シシ神の顔をグロくて不気味で気持ち悪い。と思ったけど、あれから20年以上経ってから観ても、シシ神は気持ち悪かった。
てか、映画の巨大スクリーンのおかげで細部まで観えるから、はっきり顔がわかって余計に気持ち悪かった。


🎭 キャラ別の感想

気になったキャラの感想

アシタカ

世間の女性は、アシタカがカヤのプレゼントをサンにあげていて、クズ男だ。みたいに評されていて、そんなキャラだっけ?!と記憶がまったく思い出せなかったんだけど、実際に観たら本当にそうだった…w

エボシ御前

都合の悪い質問は無視する。と評されていたが、たしかにそうだった。

落ちた牛飼いを無視したり、猪神たちの囮にして地雷でふっ飛ばしたりしいるし、集落が襲われても戻らずにシシ神狩りを続ける、残虐である。
しかし、集落では病人や女性に優しくしていて、みんなに慕われている。

映画の最後では、また一からやり直そう!みたいに言っているが、どっちの顔が素顔なのか最後までよくわからなかった。どっちも本当?!

ヤックル

存在する動物だと思っていた…。しかし、想像上の動物らしい。

言われてみれば、30年以上はテレビを観ているわけだが、あんな動物が映されたことは一度もないな(苦笑

ヤックルに忠誠心に胸を打たれるね。作中唯一の忠誠心だよ。


🌳 世界観・演出・映像表現

気になった映像などの感想

多神教の世界

最近、本を読んでいて学んだわけだが、世界は一神教のほうが多い。神は一人しか存在しない。
しかし、その日本はその真逆で多神教の世界である。
八百万の神(たくさんの神々)という言葉がある通り、もののけ姫の世界のように、シシ神、猪神、山犬神、猿神などが存在する。
小学生のときは考えもしなかったが、日本の宗教観?神道?も取り入れられた作品なんだな。と気づいた。
ジブリは海外でも人気があるわけだけど、この多神教がどのように受け止められている?伝わっているのかな?と気になった。
でも、一神教とは異なり真逆な多神教だからこそ、外人の心達を引き付けるのかな?とも盛った。千と千尋の神隠しも似たように神様がたくさんでるけど、ヒットしているもんね。
やっぱし異国の作品って、自国と違うから面白い。って思うもんね。ハリー・ポッターとか特にそうじゃん。それと逆のことを海外の人も思ったり感じたりするのかな?と少し気になった。

戦闘シーン

ジブリシリーズの中でも屈指のグロテスクである。

戦争ものはあるし、規模で言ったら他の英語のほうがグロかったりするが、
アシタカと武士の個人戦で、首が飛んだり腕が飛んだりと、点としての描き方が生々しくリアルで、グロさが際立っている作品だ。

そういう意味でも、人や動物、環境などの命に重きを置いた映画なのだと思う。

音楽(久石譲)

全てが良いが「アシタカせっ記」が特に壮大。
アシタカの怒りを表現している。と聞いたけど、言われてみればそんな気がした…。冒頭のアシタカが村を出た後の「アシタカせっ記」も良いが、壮大な物語が終わった後に締めとしてエンドロールに流れる「アシタカせっ記」も良い。


🧠 学び・気づき・価値観の変化

物語全体をおさらい把握してから観に行ったおかげで、エボシ御前やジコ坊の策略などがわかっているので、それぞれにどんな目的があるか把握しているおかげで、それぞれのキャラのセリフや行動が、辻褄が合うように作られているんだな。と当たり前のことなんだけど、それが当たり前のように見事に作られているんだ。と、わかった。



🔚 まとめ

小学生の時は、ただただ、壮大で、絵がスゴイなくらいしかわからなかった。
しかし、20代になり、環境問題などがテーマとして含まれていて、単純に絵がスゴイだけじゃないんだな。と気づけた。
そして、今回はテーマというよりも、ジブリの作品作りの構成やキャラの動き作品としての良さを理解できた。

初見ではないので、いつもみたいな楽しさは感じなかったけど、それでも何度観ても、何年ぶりに観ても、こうやってこちら側を映画の世界に没入させる作品は、本当に日本の映画史の中でも20世紀の日本映画興行収入第1位として名を残すだけある作品なんだな。と改めて実感させられた。


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