葬送のフリーレン 9巻 -感想- | マハトが強すぎて勝ち筋が見えない

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ただの感想である。考察ではない!ネタバレ込み!!

📝 はじめに

どうも、ファンタジーといえば『ラグナロクオンライン』を思い出す隣の鈴木(@next_suzuki)です。

『葬送のフリーレン 9巻』の感想を書き残す。


📘 この巻について(概要)

物語の概要と、読むきっかけを簡単にまとめる。

📖 あらすじ

エルフのフリーレンと人間のフェルンが、魂の眠る地(オレオール)があるとされるエンデを目指して旅を続ける。

黄金郷のマハトを攻略するための物語が始まる。

💡 読んだ理由

アニメが面白かったからである。
シーズン2まで一気に観てしまった。続きが気になったので漫画を読むことにした。

⬅️ 前巻(8巻)の感想はこちら


💭 感想まとめ

シーン単位やキャラごとに感想を語る。
感想・批評はすべて僕自身の主観である。

🌀読後の感想

  • 黄金郷なのに、漫画だと「黄金感」がほとんど伝わってこなかった…
  • デンケンが活躍する巻だと思っていたら、旧友の一級魔法使い・レルネンの出番がかなり多くて驚いた

📖 各話ごとの感想

各話について語るよ。
以下で引用する章タイトルは『葬送のフリーレン 9巻』(山田鐘人, アベツカサ)から引用。

📘 第78話

ヒンメルの日記を探す話し。

いつものフリーレンなら「くだらない」とか言いそうなのに、今回は「他愛のない」という表現を使っているのが印象に残った。

「他愛のない」は、本来なら「とりとめのない」とか「大したことのない」という意味だと思う。

でも、あの時のフリーレンの表情まで含めて見ると、僕にはその言葉の中に、亡くなったヒンメルやハイターへの「他愛=他人への愛情」みたいなものまで滲んでいるように感じた。

📕 第79話

200年かけて橋を作ったドワーフの話。

橋の建設費用を援助するヒンメルがカッコイイ。

ヒンメル自身は、完成した橋を見ることはできない。
それでも、その未来を見ることをフリーレンに託しているのが良かった。

こうやってヒンメルは、自分が先に逝くことを分かったうえで、フリーレンに色々なものを残しているんだなと思う。


そして、橋がなかったことで村を失ったドワーフが、長い歳月を経て、また村を得ている最後も良かった。
今度は自分が作った橋によって、この村を守れるかもしれない。
そう思える終わり方になっているのが良かった。

📗 第80話

聖雪結晶の依頼の話。

アニメではかなり細かく描かれていた戦闘シーンが、漫画だと3コマくらいで終わっていて驚いた。
フェルンが天から魔法を降らせるシーンも、アニメではかなり見どころだったのに、漫画ではそんな見せ場はほとんどない!笑

聖雪結晶を見て「綺麗だ」と語る場面も、漫画だと正直その綺麗さがあまり伝わってこなかった。
アニメではかなり感慨深い雰囲気になっていたので、改めてアニメでの演出の凄さを感じた。


ヒンメルが望んだ、誰でも綺麗な景色を見られる世界にはなった。
その一方で、人間の手によって美しい景色が失われていく寂しさもある。
でも最後は、地元の人たちが聖雪結晶を守ろうとしていて、フリーレンの悲観だけでは終わらない。
ちゃんと明るい未来も残している終わり方が良かった。


そして、アニメ2期はここまでだった。
やっとアニメに追いついた!!

ここから先は、僕にとって本当の意味で未知の『葬送のフリーレン』になる。

📙 第81話

デンケンと再会して、故郷を取り戻したい理由が語られる回。

フリーレンはレルネンを露骨に嫌っているのに、魔導書を出された途端に依頼を引き受けてしまう。
レルネンには怪我まで負わされているのに、それでも魔導書で許してしまうのかよ!と笑ってしまった。


そして、デンケンとレルネンが旧友だったことにも驚いた。
レルネンなんて一級魔法使い試験編でしか登場しないキャラだと思っていたので、ここまで物語に絡んでくるとは思わなかった。

さらに驚いたのが、デンケンはすでに妻の墓参りを済ませていたこと。
てっきり「マハトのせいで墓参りができないから倒したい」という話だと思っていたので、そこから違うのかよ?!となった。

こうやって、読者が勝手に想像していた前提をズラしてくる展開が、この漫画は本当にうまいと思う。


デンケンは仕事を言い訳にして、妻との幸せな思い出から少し距離を置いていた。
故郷を巡る中で、その避けていた思い出と自然に向き合うことになって、もう一度故郷を取り戻そうと決心する。

幸せの象徴みたいな結婚式の回想が入るのも分かりやすかった。

あれだけ幸せだったからこそ、今は逆に思い出すのがつらかったのかもしれない。
今と比べてしまったり、「もう戻れない」と感じてしまったりするから。

でも、幸せだった過去まで避け続けるのも、なんか違う。
その時に幸せだったことは、そのまま幸せだった思い出として受け止めていいのかもしれない。

フリーレンも、過去から目をそらしていたデンケンに昔の自分を重ねたからこそ、勝算を探す手伝いをしようと思ったのかな。

📘 第82話

マハトの強さと、デンケンとレルネンの関係が語られる回。

まず、黄金に変える能力が「魔法」ではなく「呪い」だったことに驚いた。
よくあるメデューサの「石にされる呪い」が、『葬送のフリーレン』では黄金になったような感じなのかな。

てか、ここで七崩賢最強が出てくるのかよ!
しかも魔法ではないから防御魔法も効かないとか、設定がヤバすぎるw


レルネンが語る「いつか」の話も印象に残った。

以前、『人生がときめく片づけの魔法』という本を読んだ時に、「いつかは永遠に来ない」という言葉が書かれていた。

その時は「たしかにそうかも……」と思ったのに、僕自身はいまだにレルネンと同じように「いつか」を後回しにしている。

言っていることは単純なのに、それを理解して実際に行動するのは難しいのかもしれない。
レルネンの「いつかは存在しない」と、「いつかは永遠に来ない」って、ほとんど同じ意味なのかもしれない。

📕 第83話

支配の石環を使って、レルネンとエーデルがマハトを攻略しようとする回。

まず、デンケンがすでにマハトと会っていたことに驚いた。
普通に考えたら、あんな相手と対峙していたら殺されていそうなのに、どうして無事だったの?!
予想外の展開が続いて、脳内が追いつかない。
でも、「どうしてそうなったの?」が次々と出てくるから、そのまま先を読みたくなる。


そして「支配の石環」の設定が凄すぎる。

ほぼチートじゃないかと思ったw
こういう、ぶっ壊れた設定まで出せるのが魔法ものの面白さなのかもしれない。


他の一級魔法使いがあっさり殺されているのを見ると、改めてマハトの強さが分かる。

そんな状況でも、レルネンは冷や汗をかいているのに口調はずっと冷静。
しかも発言まで前向きなのが凄い。
こういうところに、長年魔法使いをやってきた人間の余裕みたいなものを感じた。

📗 第84話

レルネンとエーデルが、マハトについて情報を集める回。

「支配の石環」は、悪意のある行動をできなくするらしい。
そんなのほぼ最強じゃん。じゃあ、なんでマハトに裏切られたの?!

しかも、デンケンの義父はお金のために使ったように見えるし、かなり印象が悪い。
どうして石環をマハトに使った時点で、マハトに殺されなかったのかも分からない。
普通なら抵抗されそうなのに、今回も「どうして?」が増えていく。


マハトと対峙しているのに、レルネンは相変わらず冷静で、発言も前向き。
フリーレンほどの安心感はないけど、どこかフリーレンに近い余裕を感じる。

📙 第85話

レルネン&エーデル VS 黄金郷のマハト。

「支配の石環を修復する」という作戦だったのに、そもそも壊れていなかった。
いきなり作戦の前提から崩れていて、絶望感が半端ない。
しかも、仮に作戦が成功していたとしても、マハトにはそもそも「悪意」という概念がないから意味がない。
二重で詰んでるじゃん……。

てか、「概念がない」って何だよ?! トンチですか?!と思ってしまった。


でも、近年は子育てをしているので、この「概念がない」という話が妙に納得できてしまった。

例えば、子どもが僕の身体に勢いよく飛び乗ってきた時、
「お父さん痛いから、飛び乗ったらダメだよ。優しくゆっくり乗ってね」
と注意すると子どもは「うん」と答える。

でも数秒後には、また容赦なく飛び乗ってくる……。
もしかすると、まだ「相手が痛がる」という感覚そのものが十分に分かっていないのかもしれない。

そう考えると、そもそも概念が存在しない相手に「それをするな」と命令しても通じない、というマハトの設定にも妙に納得してしまった。
この設定を出されたら、どうしようもない。


ここまでレルネンがマハトと戦っていたけど、ここぞというところでエーデルが動く。

自分のことを「臆病者」と語っていたレルネンが、マハトに攻撃を仕掛けたエーデルを「勇敢」と評価するのも良かった。
自分は臆病者だと言うレルネンだからこそ、エーデルの行動を素直に「勇敢」と評価するセリフが印象に残った。

記憶を読んだエーデルが鼻血を出して気絶するのも、それだけ大きな負荷だったことが一目で分かる描写だった。

📘 第86話

フリーレンたちが、デンケンと一緒に黄金郷のマハトと会話する回。

ただでさえレルネンでも勝てなかったのに、今度は「マハトを倒すだけでは呪いは解けない」とか、さらに難易度を上げてきた。
倒すところまでは想像できても、その後に呪いまで解かないといけない展開は全然予想していなかった。


そして、これから倒そうとしている相手と普通に会話するのも意味が分からない。

しかも、フリーレンたちまで一緒にマハトに会いに行くのかよ!
「なんでデンケンは平気なの?」と思ったら、まさかの「仕える」が有効だったとは……。

今回は本当に予想外の展開が続いて、僕のキャパを越えている。


マハトを「お前」と呼んで、かなり喧嘩腰なフリーレンも印象的だった。

いったい何を確かめたかったのだろう。
この漫画では珍しく、フリーレンの心理を意識させるようなコマもあった。

「わかり合えない」ということを確認するのが、フリーレンにとって大切だったのだろうか?

📕 第87話

フリーレンとデンケンの作戦会議、その続きとマハトの過去が描かれる回。

まず、デンケンがマハトの弟子だったことに驚いた。

フリーレンがデンケンから勝算を聞かれた時、左手に触れる仕草をするのも印象的だった。
何か隠していることを否定しないというか、こういう細かい仕草で表現するのは上手だなと思う。


マハトが人間と関わろうとした理由も、まだ完全には理解できていない。

自分を「可哀想な存在」みたいに扱われたことにイラッとして、それをきっかけに、自分に欠けているものと向き合うために人間と一緒にいるようになった……という理解で合っているのかな?

🧑‍🤝‍🧑 キャラ別の感想

各キャラの感想をざっくり語る

レルネン

このお爺さんはゲナウと同じく、もう出てこないだろうと勝手に思っていたのに、予想以上に出番が多かった。

ちょっとプライドが高そうなところに、育ちの良いボンボン感が伝わってくる。

マハトと対峙しても臆さず、冷静に状況を分析していく姿はかなり頼もしかった。 フリーレンほどの安心感はないけど、9巻では普段のフリーレンに近いポジションだったように感じた。

エーデル

回想シーンでの登場が中心で脇役っぽい扱いなのに、そのわりに活躍が大きい。
一級魔法使い試験の時もそうだったけど、勝てない相手を前にしても淡々としているところがカッコイイ。
無駄のない動きも洗練されている感じがするし、状況を分析する知的な発言も好きだった。


🔮 おわりに・次巻への期待

やっとアニメの範囲を越えて、「漫画」としての『葬送のフリーレン』を楽しめるようになった。
ここからは結末を知らない展開ばかりなので、今まで以上に読んでいて面白い。

約1冊分を使ってマハト攻略の糸口を探しているのに、ベテラン魔法使いのフリーレンとデンケンが、いまだに「勝てる」と言わない。
それだけでも、マハトの強さがかなり伝わってくる。

物語のテンポが速い『葬送のフリーレン』で、ここまで時間をかけて描かれている敵を、いったいどうやって倒すのか。
次巻がかなり楽しみである。


📚 関連リンク
⬅️ 前巻(8巻)の感想はこちら
➡️ 次巻(10巻)の感想はこちら


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