ただの感想である。考察ではない!ネタバレ込み!!
📝 はじめに
どうも、ファンタジーといえば『ラグナロクオンライン』を思い出す隣の鈴木(@next_suzuki)です。
『葬送のフリーレン 3巻』の感想を書き残す。
📘 この巻について(概要)
物語の概要と、読むきっかけを簡単にまとめる。
📖 あらすじ
エルフのフリーレンと人間のフェルンが、魂の眠る地(オレオール)があるとされるエンデを目指して旅を続ける。
断頭台のアウラとの戦いに決着がつき、その後は再び旅の日常へと戻っていく。
💡 読んだ理由
アニメが面白かったからである。
シーズン2まで一気に観てしまった。続きが気になったので漫画を読むことにした。
💭 感想まとめ
シーン単位やキャラごとに感想を語る。
感想・批評はすべて僕自身の主観である。
🌀読後の感想
- 戦闘描写そのものは、そこまで得意な漫画ではないように感じた。ただ、『葬送のフリーレン』の魅力は感情や空気感にあると思っているので、そこはあまり気にならない
- フリーレンがなぜ強いのか、その戦い方や戦略の成り立ちが明かされた
- 前半の緊張感ある戦闘から、後半のほっこりした旅の日常へ切り替わる緩急が良く、何度も笑わせてもらった
📖 各話ごとの感想
各話について語るよ。
以下で引用する章タイトルは『葬送のフリーレン 3巻』(山田鐘人, アベツカサ)から引用。
📘 第18話
フリーレンを鎧が不意打ちで襲おうとするコマを見て、正直、戦闘描写はあまり得意ではないのかなと思ってしまった。動きの迫力という意味では、少し分かりづらく感じる。
ただ、『葬送のフリーレン』は、戦闘そのものよりも、風景や表情、感情の動きを描くことが魅力の漫画だと思っている。
その部分はとても上手なので、個人的にはそこまで気にならない。
グラナト卿が、断頭台のアウラの魔法には致命的な欠陥があり、それを合理的な方法で対処していたという話をする。
その対処法が「断頭」だったから、「断頭台のアウラ」という通り名になった、という意味で合っているのだろうか?
そして、相変わらずフリーレンが強すぎる。
2回目の戦闘とはいえ、これまで誰も解除できなかった魔法を、あっさり解除してしまう。
どれだけ強いんだw
アウラから「戦い方が変わった」と指摘され、その理由が「ヒンメルに怒られたから」というのも可愛い。
そんな理由で戦い方を変えていたのかw
でも、その直後にアウラから、もうヒンメルはいないのだから関係ない、という趣旨のことを言われる。
その時のフリーレンの表情が、とても印象に残った。
何か、心の中から一気に感情が引いていくような表情に見えた。
「ヒンメルはもう死んでいる」という現実を、他人から客観的に突きつけられたからなのだろうか。
この一言で、フリーレンの戦闘スイッチが完全に入ったように見えた。
📕 第19話, 第20話
シュタルクとフェルンが、リュグナーとリーニエと戦う。
シュタルクが「戦うぞ!」という雰囲気を出したので、フェルンも覚悟を決めて同調する。
……と思ったら、シュタルクの案は「フリーレンに助けを求めに行く」だった。
想像していた展開と違って、フェルンが「え?」となるのがコントみたいで面白すぎる。
しかも、そのあと「戦わないんですか!」と熱血展開になるわけでもなく、冷静に考えて、その方が良い案だと納得する。
こういうところが『葬送のフリーレン』っぽい。
もし王道の少年漫画だったら、「弱気なことを言わず、二人で協力して倒しましょう!」みたいな展開になりそうである。
無理に格好つけず、助けを求めるのも普通に選択肢に入っているのが面白い。
ここで「意趣返し」という言葉を初めて知った。
それと同時に、魔族の感情について少し分からなくなった。
2巻では、魔族には親子や家族という概念がないと描かれていた。
一方で、リュグナーたちを見ていると、プライドや屈辱を感じる心はあるらしい。
人間とは違う感情の持ち方をしているだけで、感情そのものがないわけではないのだろうか。
このあたりの魔族の設定は、まだ掴みきれていない。
フリーレンがフェルンについて説明する場面も気になった。
魔力量や魔法の技術ではフリーレンの方が上だけど、魔法を撃つ速さではフェルンの方が優れているらしい。
ここは少し理解できなかった。
魔法を撃つ速さも、「魔法の技術」の一つに含まれるんじゃないの?!
どういう分類なのだろうか。
そして、リュグナーが魔法に人生を捧げてきたと語る中で、フェルンが淡々と、自分も同じだという趣旨の言葉を返す。
ここはカッコよすぎる。
大げさに啖呵を切るわけではなく、いつもの調子で返すからこそ、フェルンの強さが際立っている。
シュタルクも、最初はリーニエに押されている。
それでも、師匠が倒れない限りは負けではないというアイゼンの教えを思い出し、最後まで諦めずに戦う。
こっちも熱くてカッコいい。
そして最終的には、二人とも敵をあっさり倒してしまった。展開が早くて良いね。
それにしてもリュグナー。
プライドの高い格好つけキャラだったのに、よそ見している間にフェルンに撃ち抜かれて終わるとは……。
最後だけ妙にダサいw
📙 第21話、第22話
アウラとフリーレンの戦闘が続くのかと思ったら、ここでフランメとフリーレンの過去話に入る。
昔はエルフの里があったことに驚いた。しかも、その里は魔王軍によって滅ぼされている。
魔王は、なぜエルフを絶滅させようとしていたのだろうか。
今の時代にエルフが少ないのも、魔王の影響なのかな?!
そう考えると、フリーレンが魔王を倒したことには、同胞の敵討ちという側面もあったことになる。
ヒンメルに誘われたから旅に出た印象が強かったけど、フリーレン自身にも魔王を倒す理由はあったわけだね。
フランメが魔族について語る時の口調も良い。
魔族への強い憎悪が滲み出ているように感じる。
アニメでもこの話は好きで、フランメ役の田中敦子さんの語り口も印象に残っている。
この回では、フリーレンがなぜ魔力を隠して戦うようになったのかも明かされる。
ただ、魔力を隠すことが、なぜ魔族にとって「最低の戦い方」になるのかは少し分かりにくかった。
魔族には、魔力を堂々と見せて真正面から戦うことへの美学があるのだろうか。
最近、相撲で知った「横綱相撲」という価値観を少し思い出した。
ルール上は正しくても、正面から力で圧倒する勝ち方でなければ「横綱らしくない」と言われる。
魔族にとっても、魔力を隠して相手を欺くフリーレンの戦い方は、それに近い感覚なのかもしれない。
フランメの最後の頼みも良かった。
「綺麗な花畑を出す魔法」は、フランメにとっての魔法の原点であり、フリーレンの原点にもつながっている。
この回は、フリーレンとフランメが、一生をかけて魔族を欺き続けようと約束する話でもある。
師匠から弟子へ、戦い方だけではなく、魔族に対する意志まで受け継がれていく。
二人が結託するような描写からは、かなり強い師弟の絆を感じた。
断頭台のアウラは、フリーレンの本当の魔力量の前にあっという間に敗れる。
最後はフリーレンから自害を命じられ、自ら首を落とす。
「断頭台のアウラ」と呼ばれていた本人が、最後には自分自身を断頭する。
かなり皮肉の効いた終わり方で、物語としても上手くできていると思った。
📕 第23話
激戦を終えて、今回は少し休憩の回。
フェルンとシュタルクの戦いぶりを褒めるフリーレンは、ちゃんと師匠らしくて良い。
一方でシュタルクは、以前の「伯爵にタメ口をきいたら死罪」という話をまだ気にしていて、気絶してしまう。
激しい戦闘の直後だからこそ、こういうくだらない笑いが入るとホッとする。
この緩急も『葬送のフリーレン』の良いところだと思う。
そして、魔法使いにも資格や検定が必要だという設定に驚いた。
資格を持っていないフリーレンを、まるで「闇医者」のように扱う表現も面白い。
あれだけ強いのに、制度上は無資格者なのが笑える。
📗 第24話
今回も、冒険の途中で少し休憩する回。
やっとフリーレン以外のエルフが出てきた!
……と思ったら、上半身裸でスクワットしている変態だったので笑ってしまった。
しかも、寒さに震えるシュタルクを、自分の肉体で温めている。
かなりシュールだけど、ギャグとして面白いw
一方で、クラフトが女神様を信じる理由は少し切なかった。
どれだけ立派なことを成し遂げても、長い年月が経てば人々から忘れられてしまう。
それは、自分がやってきたことを誰にも認めてもらえなくなる感覚に近いのかもしれない。
定年退職した男性が、仕事を辞めた途端に急に元気をなくしてしまうことがあるという話を聞くけど、少し似た感覚なのだろうか。
自分の存在や実績を、誰かに覚えていてほしい。
だからこそ、すべてを見ていてくれる女神様を信じる、ということなのかもしれない。
そんなクラフトの考えを、フリーレンがバッサリ切り捨てるのもフリーレンらしい。
ただ、そんな少し冷たいフリーレンも、クラフトから「天国はあると思うか」と聞かれると、ハイターとの思い出を振り返りながら、友人が天国にいるという趣旨のことを答える。
これは、間接的には「天国はある」と答えているのと近い。
普段は現実的でバッサリしているフリーレンだけど、天国までは否定しない。
そこに、フリーレンなりの少しの優しさを感じた。
📙 第25話
今回は、ヒンメルたち勇者一行の過去の冒険話。
ヒンメルは「勇者の剣」を抜くことができなかった。
それでも、「なら自分が本物の勇者になればいい」というような意気込みを見せるのがカッコいい。
確かに、たとえ偽物の剣でも、その剣で魔王を倒せば、結果的にそれが勇者の剣になるよな。
こういう発想が、いかにもヒンメルらしい。
そして、物語の途中でちょいちょい挟まれる勇者一行の過去話が良い。
今のフリーレンたちと旅をしているだけでなく、ヒンメルたち勇者一行とも一緒に旅をしているような気分にさせてくれる。
過去と現在、二つの旅を同時に楽しめるのも、この漫画の好きなところである。
📘 第26話
今回はシュタルクの誕生日。
フリーレンがプレゼントしようとした「服だけ溶かす薬」のチョイスが、少年誌のちょっぴりエッチなネタとして適切すぎて笑ってしまった。
本当に、少年誌に合わせたギリギリのラインのエロを選んでいる感じが素晴らしいw
さらに、それを見たフェルンが蔑むような目線でフリーレンを見るのも面白い。
しかも、その薬をフリーレン本人にかけて、素っ裸のフリーレンを部屋に取り残していく。
この描写がシュールすぎて笑った。
それと、シュタルクは誕生日にプレゼントをもらう風習を知らなかった。
言われてみれば、この「誕生日にプレゼントを贈る」という文化って、どこの国から始まって、いつ頃から日本にも馴染んだんだろう。少し気になった。
シュタルクの兄の話も良かった。
兄は白いマントに汚れ一つない、と説明された直後に、剣の修行をしていたシュタルクが兄のマントに泥をつける。
この流れがシュールで面白すぎる。
大げさな伏線ではないけど、直前の説明をそのまま笑いに変えてくる。
こういう細かい物語の組み込み方が、本当に上手いと思う。
シュタルクは、自分は逃げてばかりだと悲観的に考えている。
でも、そんなシュタルクにフェルンがかける言葉が良い。
フェルンは、シュタルクの過去ではなく、今のシュタルクを見ている。こういうところは良いね。
そして最後に、フリーレンがハンバーグを作る。
これも良い締めだった。
シュタルクは、兄にもアイゼンにも、ちゃんと一人の戦士として認められていた。
そして、ちゃんと誕生日を祝ってもらっていた。
師匠や兄弟との思い出話は個人的にかなり好きなので、この回は最後までホッコリと心に響いた。
📕 第27話
急に新キャラのザインが過去を語り始めて、最初は展開に追いつけなかった。
何の話だ?!と思ったら、実は沼にハマっているだけというオチで笑った。
勇者一行のハイターの毒耐性もヤバすぎる。
魔王を倒せたのって、フリーレンとアイゼンが化け物級に強かったからなのでは?!笑
それと、「清貧」という言葉が出てきたけど、何だこれ?!初めて聞いたぞ。
そして、パーティーに4人目を加えようとする展開。
ここで「おっさん」キャラを加入させようとするのが上手いなと思った。
フリーレンは長寿だけど、見た目も含めて今のパーティーは全体的に若い印象がある。
これから北部に向かって厳しい戦いも増えていきそうだから、ザインのようなおっさんキャラを加えることで、パーティーの年齢バランスも良くなりそう。
緊張感を少し和らげる役としても合いそうだよね。
最初は、フリーレンがザインに対して言った「同族嫌悪」って何だ?!と思ったけど、後半で意味が分かった。
昔、ヒンメルから冒険に誘われるまで動かなかった自分自身と、今のザインを重ねているわけだね。
だからこそ、フリーレンが妙にしつこくザインを誘うのも納得できた。
最後はザインに拒否されるけど、それでも意地でも仲間に入れようとするフリーレン。
あれ? これ結局どうなるの?ザインは本当に仲間になるの?
というところで終わるので、4巻を読みたくなる良い引きになっている。
🧑🤝🧑 キャラ別の感想
各キャラの感想をざっくり語る
フェルン
ツッコミが良い。
3巻で何回「えっち」と言ったのだろうか。
少年誌なら、「えっち」と言うくらいで十分なのであるw
シュタルクとのコンビも、かなり様になってきたね。
もはや3巻の時点で、良いパートナーになっている。
戦闘ではお互いに支え合い、普段の会話でも、シュタルクが弱気になった時にはフェルンがフォローしている。
🔮 おわりに・次巻への期待
戦闘描写よりも、冒険の日々を描いたシーンのほうが、読んでいてホッコリして好きだなと思った。
ただ、そんな日常の冒険が面白く感じられるのも、ところどころにファンタジーらしい戦闘が入るからこそなのだろう。
今巻は涙腺を刺激されるような感動よりも、小ネタで何度も笑わせてもらった印象が強い。
『葬送のフリーレン』を読んでいると、笑ったり、切なくなったり、ホッコリしたりと、いろいろな意味で感情を動かされる。
アラフォーになると、人生経験が増えたせいなのか、昔より感情が大きく動くことが減った気がする。
でも、『葬送のフリーレン』は、そんな鈍ってきた部分をまた動かしてくれる気がする。
そんなことに気づいた3巻であった。
📚 関連リンク
⬅️ 前巻(2巻)の感想はこちら
➡️ 次巻(4巻)の感想はこちら



